「三方よし」の寄託制度『京博寄託の名宝』 (8/14-9/16)(京都国立博物館)

【「三方よし」の寄託制度】
  (誰にとっての「よし」なのか?)


所蔵者=所有する文化財が博物館の収蔵庫など保存に適した環境で保管される。
博物館=名品を展示や研究に活用できる。
来館者=個々の所蔵者の手許にあれば、なかなか目にすることのできない名品に出会える。


本展「京博寄託の名宝 ―美を守り、美を伝える― 」は、
ICOM(国際博物館会議)京都大会の開催を記念して開催される。
その ICOM京都大会 のメインテーマには『つなぐ』という語彙がある。
京博にとって『つなぐ』とは?

「その答えは『寄託』にあります。」
と、京都国立博物館の呉孟晋学芸部主任研究員。
5月29日の記者発表会で「京博寄託の名宝」展について解説した。

さらに、
国宝 風神雷神図屏風 俵屋宗達 京都・建仁寺蔵
国宝 花鳥図襖 狩野永徳 京都・聚光院
重文 山水図襖 長谷川等伯 京都・隣華院
重文 雲龍図 海北友松 京都・建仁寺蔵
国宝 夜色楼台図 与謝蕪村 個人蔵
国宝 伝源頼朝蔵 京都・神護寺蔵
重文 竹石白鶴図屏風 狩野正信 京都・真珠庵蔵
などなど。

「教科書に載る名宝およそ150件に出会えます!」と
主要作品の見どころを紹介した。

この最上の「名品ギャラリー」が平常展示料金の大人520円で観られる。
しかも、「ICOM京都大会」最終日の9月7日(土)は
ICOMクロージングパーティにちなみ、なんと無料で観覧できる。

ICOM京都大会開催記念
特別企画
京博寄託の名宝 ―美を守り、美を伝える―
2019 年 8 月 14 日(水)~ 9 月 16 日(月・祝)
京都国立博物館

国宝、重文がズラリ!
京博が収蔵する寄託品を一挙公開 !

こういう有り難い企画は毎年でもやって欲しいが、
今回は、ICOM(国際博物館会議)の世界大会が
日本で初めて9月に京都で開催されることを記念してのこと。
ICOM京都大会のメインテーマは、
「文化をつなぐミュージアム ー伝統を未来へー」

記者発表会で佐々木丞平館長は
「ICOM京都大会開催記念、そして同大会メインテーマにある
『つなぐ』という意義を考えた時、 我々の普段の常設を観て頂くのが
一番良い、となった」
「2017年の国宝展に勝るとも劣らない展覧会となる」
「極めて貴重な作品、ストーリー性のある作品をできる限り集めた。
これは画期的なこと」
「京博の底力を世界中の人に観て頂きたい」。

というわけで、京都国立博物館に収蔵される寄託品 約6200件の中から
選りすぐられた名品の数々を、あなたも私も観られることになった。

作品リストを見てるだけで、目が眩みそうだ。


☆ 京都国立博物館 = 明治30年(1897)に開館。主な設立目的は、京都の寺社などに伝わる貴重な文化財をお預かりして大切に保管し(これを寄託といいます)、展示することにありました。当時は、廃仏毀釈や脱亜入欧の嵐が吹き 荒れた後で、文化財が毀損・遺失、もしくは国外流出する危機に直面していたためです。それからおよそ120 年。文化財を取り巻く状況は大きく改善されましたが、洪水や地震などの災禍が頻発する昨今、寄託の意義が色あせることはありません。


☆ 寄託制度 = 美術品などの文化財を持つ所蔵者が文化財を博物館に預けること。文化財の所有権は所蔵者にあり、博物館に文化財を寄附して博物館の所蔵とする「寄贈」とは違います。 (以上、京博リリース資料より。)

☆ ICOM = International Council of Museums:国際博物館会議
☆ ICOM KYOTO 2019 (国際博物館会議京都大会) 文化をつなぐミュージアム-伝統を未来へ- Museums as Cultural Hubs: The Future of Tradition 第25回 国際博物館会議京都大会 2019年9月1-7日 ICOM(国際博物館会議)の大会が2019年に日本で初めて開催されます。 世界141の国と地域から、3000人を超える博物館の専門家が京都に集まります。 どこかの国の学芸員が、あなたの博物館と同じ課題に取り組んでいるかもしれません。 自分たちの活動を紹介し合い海外の研究者と交流することで、 これまでには気づかなかった新しい見かたや、発見があるかもしれません。 博物館をつなぐ、地域や社会をつなぐ、世界をつなぐ、世代をつなぐ、過去と未来をつなぐ… さまざまな文化の繋ぎ役としての「博物館」の可能性を、世界各国の博物館関係者と一緒に考えてみませんか?
(icom-kyoto-2019HPより。)

(同日行われた井並林太郎学術部研究員による「佐竹本三十六歌仙絵」記者発表会の模様は別掲。)

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