「聞こえますか、あのときの恋のうた」(泉屋博古館)

5月24日(金)、泉屋博古館で内覧会が行われました。
(いきなり閑話休題)知人の「書」のお師匠さんが神戸浄山先生で、 浄山先生の三代ほど前のお師匠さんが貫名菘翁先生です。 菘翁先生は幕末の三筆として知られています。 その菘翁先生の大字「竹声松影」が泉屋博古館に展示されていました。

日本の書 ー 和歌と詩のかたち
2019年5月25日(土)~6月30日(日)
泉屋博古館

泉屋博古館の今回の展示テーマは 「日本の書ー和歌と詩のかたち」。
副題は「聞こえますか、あのときの恋のうた」
「寸松庵色紙(すんしょうあんしきし)」(伝紀貫之)はじめ、
重要美術品の「石山切」(藤原定信)、同「仮名消息」(藤原俊成)、
そして「三十六歌仙書画帖・伊勢」(松花堂昭乗)等々が展示され、
三十一文字の和歌と、装飾された料紙が織り成す美を紹介しています。

また近世に生まれた詩歌表現である、 断簡を集めた手鑑や、
美しい表装裂を取り合わせた掛軸、 漢詩文の条幅なども展示されています。
「日本で生まれた独自のかな文字。 芸術として昇華した和歌の造形美をご覧頂きたい」と廣川守館長。
実方葉子学芸課長からは本展の見どころが紹介されました。
今回の展示では、料紙装飾が見えやすくなるような工夫も凝らされています。

【イベント】
■「日本の書」展 列品解説
5月31日(金)/6月22日(土)実方 葉子(当館学芸課長)
会場:「日本の書」展示室 いずれも14時~


また山本尭学芸員からは、同時開催の「中国青銅器の時代」展より特集展示として、
「青銅器にあらわされた文字」展が紹介されました。

【イベント】
青銅器連続講座「書のはじまり―中国古代の文字・金文の世界」
第1回 6月 1日(土)「金文に「触れる」―中国古代の文字・金文入門―」 山本 尭(当館学芸員)
第2回 6月15日(土)「鋳物としての金文」 廣川 守(当館館長)
第3回 6月29日(土)「漢字の生命力―甲骨・金文はいかにして現代まで生きのびたのか」小南 一郎(当館名誉館長・京都大学名誉教授)
会場:当館講堂 いずれも13時30分~
当日先着100名様まで 聴講には入館料が必要です



☆ 断簡(だんかん) = きれぎれになって残っている文書・書簡。文書の切れはし。「断簡零墨」 (デジタル大辞泉より 。)


☆ 和歌懐紙(わかかいし) =  和歌を書いた〈和歌懐紙〉は平安末期から多くの作品が伝存するが,西行,藤原頼輔らの《一品経和歌懐紙》(平安末),後鳥羽天皇が熊野三山に参詣した折(1198∥建久9),路すがら供奉の近臣たちと催した和歌会の《熊野懐紙》などが名高い。また奈良春日若宮の神官と若宮ゆかりの人々による《春日懐紙》(鎌倉時代)は,紙背に《万葉集》が書写されていることで知られる。(世界大百科事典より。)


☆ 条幅(じょうふく) = 書画用の紙の一種。 縦136cm横34.5cmの縦長で大型の紙のこと。 全紙という大型の画仙紙の横の長さが半分になるように裁断した大きさの紙。
もともとは条幅サイズの紙は半切と言い、 半切に書いた書を掛け軸にしたものを条幅と呼んでいたが、 現代では紙の大きさを表す言葉としても使われるようになった。また、書き初めをする際によく用いられることもある。


☆ 古筆切(こひつぎれ) = 巻子本(かんすぼん)や冊子本など完全な形で伝来した古筆 (奈良~室町時代のすぐれた書。特に和様の書や,かな書きのもの) を,掛軸仕立てにしたり,手鑑に張ったりする目的で切断したもの。桃山時代から江戸時代にかけ茶道の流行に伴い古筆が愛好され,需要が多かった。切断された断簡は内容,地名,所蔵者名にちなんで「万葉切」「高野切」「本阿弥切」などと称した。(ブリタニカ国際大百科事典より。)


テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました