だ太鼓の大修理終わる(春日大社 国宝殿)

 平成の大修理完成記念 初公開
鼉太鼓【Da-daiko】
― 超迫力の鎌倉彫刻、復活した世界最大級の太鼓 ―

4月1日(月)~9月1日(日)

前期 4月1日(月)~6月11日(火)
後期 6月13日(木)~9月1日(日)
春日大社国宝殿

(一部入れ替え有り。)


昭和51年まで「春日若宮おん祭」で実際に使われていた春日大社の「だ太鼓(だだいこ)」の、約4年におよぶ本格修理がこのほど終了した。

クリーニング、漆地や彩色の剥落止め、材の補足、接着成形などが行われ、以前にはわからなかった金箔押しや彩色がかなりの箇所に残っていることも確認された。また火焔彫刻の調査によって、迫力のある彫りや丁寧な仕上げなど、平家による南都焼き討ちからの南都復興に携わった一流の仏師による製作として間違いないことが認められた。運慶快慶の流れをくむ慶派ともいわれる。頼朝奉納の伝承があることもうなずける名品だ。

平成の大修理は公益財団法人美術院により行われ、「左方の龍」は一昨年修理を終えており、「右方の鳳凰」の修理がこのほど終了した。

春日大社「国宝殿」では現在、左右一対が揃った形でこの「だ太鼓」が初公開されている。
歴代の楽人たちが守り続けてきた舞楽面や楽器(「和琴(わごん)」「銀琴(ぎんきん)」や「蒔絵筝(まきえのこと)(前期)」「蒔絵笙(まきえのしょう)(後期)」(いずれも国宝)なども展示するほか、企画展「アート・オブ・ザ・サムライ ART OF THE SAMURAI」(国宝「黒韋威矢筈札胴丸」など展示)も同時開催、国宝や重要文化財など含め約40点を展示している。

組み立て作業は20人が3日間かけて行われ、
2日目の3月27日、春日大社「国宝殿」で組み立て作業が報道公開された。
この日は、展示場所に足場が組まれ、「右方の鳳凰」の炎と鳳凰が彫られた火焔緑が数人がかりで組み立てられた。
ちなみに「国宝殿」は、だ太鼓を展示できるように天井を一部高くしてある。

花山院弘匡・春日大社宮司は「保存状態が非常に良く、ほぼ完全な形で残されており、彩色も蘇ってきた。躍動感があり、かつ繊細、メリハリのあるその迫力をぜひ観て頂きたい」と挨拶、松村和歌子・国宝殿主任学芸員、陰山修・公益財団法人美術院国宝修理所所長、清水健・奈良国立博物館学芸部工芸考古室長より「修理の概要と成果」や「美術工芸的意味付け」などが解説された。


☆ だ太鼓(だだいこ)= 屋外の舞楽演奏に用いる左方・右方一対の太鼓で、春日大社のものは源頼朝寄進との伝承がある鎌倉時代の作といわれる。
総髙6m58cm。重要文化財に指定されており、日本最大級の大きさを誇り、また鎌倉仏師の手による最高峰の彫刻で飾られている。

☆ <平成の大修理>  = 内部に記載された修理銘により、文化年間(1804~1810)に修理されたことが確認できるほか、明治36~38年(1903~1905)に岡倉天心監修により、日本美術院で本格的な修理が行われている。平成の大修理は、この時以来、110年ぶりに、同じく日本美術院(現:公益財団法人美術院)で1基2年、計4年の歳月をかけて行われた。

☆ <修理内容> = クリーニング、漆地や彩色の剥落止め、材の補足、接着成形など現状修理を原則としたが、麻製の調緒は汚損がひどく、再び締めることが不可能だったため、別保存し新補した。クリーニングにより、修理前には肉眼ではわからなかった金箔押しや彩色がかなりの箇所に残っていることも確認された。近代に設置された火焔の鉄枠を外したところ、彫刻本来の伸びやかさが戻り、鎌倉初期南都復興期の仏師の作であることが明らかになった。(以上、春日大社リリース資料より。)

☆  = 鼉(だ)太鼓の最初の「だ」は鼉と書き、音読み=ダ、訓読み=わに。対応する英語(large reptile, water lizard)では、は虫類、とかげ、の意味がある。


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