どこかカワウソに似てる(?)池大雅さん

江戸中期(1723年)、京に生まれた池大雅(いけの たいが)は、
幼い頃から神童と呼ばれた。
大雅わずか7歳の時、その書を見た黄檗山 萬福寺(おうばくさん まんぷくじ)の12代住職が、
思わず(?)賛辞を書き記したほどの達筆だった。「与池野氏又次郎童子偈」(いけのし またじろう どうじに あたうるの げ)【12】

その後、日本文人画の先駆と呼ばれる柳沢淇園(きえん)に才能を見出され、画の道へ。
中国の絵画や画譜に学び、
筆の代わりに指や爪を使って描く「指墨画(しぼくが)」など、さまざまな技法も身につけた。
大雅は、すぐにそれらの技を自分のものとすることができたのだろう。
やがて、与謝蕪村とともに日本の文人画(南画、南宗画=なんしゅうが)の大成者といわれるまでになった。

記者発表会(4月6日)で
佐々木京都国立博物館館長、福士学芸部研究員が仰っていた通り、
「江戸時代の印象派」とも呼ばれる池大雅の作品には
「自由な明るさ」や「空間の広がり」「大きなスケール感」が溢れる。

また「旅の画家」と称されるほど旅好きで、
全国各地を見て回り、霊峰三山(白山、立山、富士山)にも登頂、
その時のスケッチ画や出納記録なども屏風となり展示されている。「三岳紀行図屏風」【111】

描かれた池大雅像を観ていると、
その風貌は「どこか親しみやすいオッチャン」といった感じ。
これをカワウソ顔というのだろうか。「大雅・涌蓮・売茶翁像」(三熊思考筆)【2】

85年ぶりの大回顧展となる今回の特別展「池大雅 天衣無縫の旅の画家」は、
過去最大規模の162件(うち国宝3、重文13件)が展示される。(一部入れ替えあり)
4月7日(土)~5月20日(日)まで、京都国立博物館で開催。

☆ 池大雅(いけの たいが)= 享保8年5月4日(1723年6月6日)~安永5年4月13日(1776年5月30日)。
☆ 南画=南画に限らず日本水墨画は「気韻生動(運気の響き、風格・気品がいきいきと満ち溢れていること)」と「写意」を第一とするが、南画は加えて、逸品、逸格、「去俗」を重要視している。(ウィキペディアより)
☆ 十便十宜図(じゅうべんじゅうぎず)=自然の中に暮らす「十の便利」を池大雅が、「十の宜(よろし)きこと」を与謝蕪村が、それぞれ絵画化した画帖(がじょう)。「十便十宜図」【162】
☆ 徳山玉瀾(ぎょくらん)=画家としても知られる。八坂神社南門前の茶店・松屋の娘。池大雅の奥さん。玉瀾の画に大雅が讃を入れた共同作品などがあり「おしどり夫婦」としても知られる。レノンとヨーコのようなものだったのだろうか。「墨菊図」【130】
☆ 指墨画(しぼくが)=「寒山拾得図」【73】や「指墨山水図」【70】などは、指先や指の腹を巧みに使って表現している。
☆ カワウソ顔=いま巷で流布する言葉。眼と眼の間隔が開いていて愛嬌がある顔、らしい。
☆ 【 】内の数字は会場での作品展示ナンバー。(変更の場合あり)

(なお、普段は展示会の撮影はできませんのでご注意を!)

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