”意表突きがお好きな龍子さん” 『堂本印象美術館に川端龍子がやってくる』(10/12-11/24) (堂本印象美術館)

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図録を読んで合点がいった。
龍子(りゅうし)は「意表を突く」のが好きだったんだ。

『南飛図』(なんぴず)を観てて、これはどこから描いてるんだろう?
地上からだと、こんな風には見えないはずなのに、などと数分悩んだ。
8羽の雁の背中越しに臥待月(ふしまちづき)が輝いている。
しかも、雁の背中の白い羽根や鋭い眼も輝いている。
いったい光はどこから来てるんだ。
が図録を読んで、” 意表突きがお好きな龍子さん ”ってことがわかり納得した。


龍子は、宇宙のどこからでも、どんな風にでも、対象を眺めることが出来たんだろう。
そして推測するに、そこに何か意味を含ませずにはいられない性質(たち)だったのだろう。

堂本印象美術館
2019年10月12日(土)~11月24日(日)
特別企画展
『堂本印象美術館に川端龍子がやってくる』
圧倒的迫力の日本画の世界

10月11日、内覧会が行われた。

三輪晃久館長は、「川端龍子と堂本印象、二人はほぼ同時代を生きた。天井画などのコラボ作品もあり、
年賀状の交換などはあっただろうが、特別な交流は見られない。
が、京都と東京の日本画の巨匠がライバルとしてぶつかりあっていたのでは、
と思われる節もある。
金閣寺炎上を題材に両者がそれぞれに描いたのも、
二人には何かつながりがあったからだとも感じられる」と、本展の意義を解説した。
松尾敦子学芸員も「ストロークやタッチなど、直感的に似ている」と述べる。

龍子は『会場芸術』と揶揄されるも、それを逆手に
「大会場で展示映えする、圧倒的で逃げ場のない大きな作品を展示した」と松尾学芸員。
一方で「『後圃蒐菜』(こうほしゅうさい)など比較的小さい作品も混じえてバランス感覚も忘れない。
それだけ幅のある人だった」(同)。

同展では、龍子の大型の代表作品や京都を描いた作品などのほか、
京都ゆかりの青龍社の画家たちの作品も展示されている。
龍子の逝去とともになくなった青龍社が、どんな画跡を残したのか、その全貌がほぼ観られる。

ちなみに、画のタイトルも意表を突いている。
例えば、「使徒所行讃」「爆弾散華」「百子図」「逆説・生々流転」などなど。
(読み方、意味は図録をどうぞ。)

図録といえば、図録冒頭にある牧進画伯の寄稿文が気になって仕方がない。こんなことが・・・。


☆ 川端龍子(かわばたりゅうし)=(1885年〈明治18年〉~1966年〈昭和41年〉)日本画家、俳人。弟(異母弟)は「ホトトギス」の俳人川端茅舍(ぼうしゃ)であり、龍子も「ホトトギス」同人であった。本名は川端 昇太郎。(ウィキペディアより。)


☆ 青龍社(せいりゅうしゃ)= 日本画団体。1928年(昭和3)9月日本美術院を脱退した川端龍子(りゅうし)が、民衆のための美術として会場芸術と健剛なる芸術の樹立を主唱し、翌29年6月に主宰、同年9月第1回展を開催した。初め龍子およびその塾員の制作発表機関としたが、33年より公募展形式を採用。春秋2回の展覧会を開き、戦時体制下にも活動を続けたが、龍子の死去した66年(昭和41)その遺志により解散した。(日本大百科全書(ニッポニカ)より。)


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