めじろおし 『花と鳥の四季 -住友コレクションの花鳥画』(10/26-12/8) (泉屋博古館)

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花と鳥の四季 -住友コレクションの花鳥画
2019年10月26日(土)~12月8日(日)
泉屋博古館
(picture)


伊藤若冲『海棠目白図』。タイトルに「目白」って文字があるのに、
メジロは一体どこにいるんだろう?
海棠(かいどう)の満開の花に紛れて気が付かなかった。
近寄ってみて、やっとわかった。いたいた。 上の方の枝に9羽が寄り添っている。
「これをメジロ押しって言います」と、実方葉子学芸員。
へぇ〜、めじろおしって、こういうことだったんだ。
ことほど左様に、いい加減に観ていては、物事の本質を見失う。


10月25日の内覧会で、廣川守館長は、

「住友春翠(しゅんすい)は特に長寿の象徴でもある鶴が好きだった。鶴だけでなく花鳥画には、おめでたいこと、吉祥が込められている。住友コレクションにはこうした動植物が描かれた多くの作品があり、本展では、その中から選りすぐりの作品をご紹介している」と挨拶。

実方葉子学芸員が概要を説明、
「本展の見どころは3つある。彭城百川(さかきひゃくせん)や椿椿山(つばきちんざん)など、美術史上、重要な作品やキーパーソンを展示している。また住友家が大阪を拠点としていたため、応挙以降の円山派、最近注目されている大阪画壇の作品もとりあげ、蔵出し感ある展示となった。そして花鳥画の礎である中国の作品も混じえ、四季順に展覧できるようにしている。花園を散歩するような気分で見比べて頂きたい」などなど見どころを4つ以上述べていた。


☆ 花鳥に託された意味 = 人々は花鳥の美しい姿にさまざまな思いを託してきた。中国では富裕・長寿など、なんらかの好ましい寓意が花鳥画のモチーフに隠されているという。それは中国語の発音の連想による例も多く、日本ではすべてが継承されたわけではなく、和歌に読まれたような日本固有のイメージがさらに重ね合わされる例もある。日本と中国、両国の自然観や人生観の違いが絵画にもあらわれている。
/牡丹=富貴、百花の王 /葵=忠義、立君子 /菊=延年益寿、高潔の士(四君子) /鶴=最高の官位、長寿 /魚=有余(余裕ある) /寿石(じゅせき)=長寿 /海棠・白木蓮=玉堂(美しい殿堂)、美女(海棠) /梅=高潔の士(歳寒三友・四君子) /蟷螂(かまきり)=出世


☆ 毛描き= 鳥獣を描く際のひとつの見せ所が毛描き(体毛の描写)。細く丹念に引き重ねられた線が、様々に工夫された下地とあいまって、動物の質感や立体感を表現している。極めて写実的なものや意匠性豊かなもの、表現は多様だ。伸びやかな線、震える線、かすれた線など、画家の技術と鋭敏な感性をみることができる。


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