素朴さと幾何学と「チェコ・デザイン 100年の旅」(5/26-7/5) (京都国立近代美術館)

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「チェコ・デザイン 100年の旅」展
開催中 ~7月5日(日)
京都国立近代美術館

チェコといえば、あのチャスラフスカ。前の東京大会(1964)、続くメキシコオリンピック(1968)で妖艶華麗な演技で絶大な人気を集めた体操選手。そして大作曲家ドヴォルザーク。腕を買われて19世紀末アメリカに渡り、故郷ボヘミアを想いつつ交響曲第9番「新世界より」を作った(1893)。そしてまた、ボヘミアといえばクイーンの「ボヘミアン・ラプソディー」等など思い浮かべてしまうが、それはさておき、

新型コロナによる「緊急事態宣言」が解除(5月25日)されたことをうけて、5月26日、
京都国立近代美術館では「チェコ・デザイン 100年の旅」展が会期変更されて開幕した。
同日、内覧会も行われた。中尾敏明総務課長の司会で先ず柳原正樹館長が挨拶、次いで本橋仁特定研究員から概要が紹介された。また、池田祐子学芸課長からは同時開催の「ポーランドの映画ポスター」について説明があった。

柳原館長は「緊急事態宣言解除後、いち早く本展を開催できたことは喜ばしい」と述べ、続けて「チェコは、グラフィックからおもちゃまで優れたデザインを生み出してきた。この100年、チェコはいろんな芸術文化の潮流を迎えてきたが、今回はそれらを一堂に観ることが出来る」と紹介した。

本橋特定研究員は、「これまでチェコを主題とする展覧会は部分的なデザインの展示が多かったが、本展では、政治など複雑な問題とも密接な関わりを持つ歴史を辿ってきたチェコのデザインを、100年を通じて紹介している」と述べ、ミュシャの『ジスモンダ』などに代表される「アール・ヌーヴォー」のポスター・絵画から始まり、「チェコ・キュビスム」や「アール・デコ」、現在に至る家具や日常生活用品などの「プロダクト・デザイン」、そして「玩具」や「アニメ」と分けて展示されている各章の概略を説明した。
同展では、チェコ国立プラハ工芸美術館が所蔵する作品を中心に約250点を紹介、素朴さや幾何学あふれるチェコ・デザインの100年を俯瞰している。
ちなみに「素朴さって、国によって感じ方や表現の仕方は違う」と池田学芸課長。確かに。
また、大阪中之島美術館の協力を得て、「チェコ・ブックデザインの実験場」(本の表紙デザイン)も展示されている。

なお同展では、(小冊子)「キュレトリアルスタディズ13:チェコ・ブックデザインの実験場1920s-1930sー大阪中之島美術館のコレクションより」や、(折りたたむと小冊子になる一枚刷りの)「紙から本へ つくり方」のプレゼント(いずれも先着順・無くなり次第終了)もあるので早めに行くのがお薦めです。

「ポーランドの映画ポスター」も同時開催!


日本・ポーランド国交樹立100周年記念
ポーランドの映画ポスター

開催中 ~7月12日(日)
京都国立近代美術館

日本・ポーランド国交樹立100周年を記念して、「ポーランドの映画ポスター」が4Fコレクション・ギャラリーで開催されている。ここでは、ポーランドはじめ日本や世界各国の映画を紹介する映画ポスター96点を展示している。
「なかでも映画ポスターにおいてはロマン・チェシレヴィチ、ヤン・ムォドジェニェツなどの抜きん出たデザイナー達が活躍し、映画から受けたインスピレーションを、隠喩に満ちた自在な表現へと実らせました。」(同館リリース資料より)。



☆ ミュシャ = アルフォンス・マリア・ミュシャ(Alfons Maria Mucha、1860/7/24 – 1939/7/14)は、チェコ出身のグラフィックデザイナー、イラストレーター、画家。「ミュシャ」という表記はフランス語の発音によるものであり、チェコ語の発音を邦訳すると「 ムハ」になる。アール・ヌーヴォーを代表する画家で、多くのポスター、装飾パネル、カレンダー等を制作した。ミュシャの作品は星、宝石、花(植物)などの様々な概念を女性の姿を用いて表現するスタイルと、華麗な曲線を多用したデザインが特徴である。イラストレーションとデザインの代表作として『ジスモンダ』『黄道十二宮』『4芸術』などが、絵画の代表作として20枚から成る連作『スラヴ叙事詩』が挙げられる。(ウィキペディアより)

☆ アール・ヌーヴォー = アール・ヌーヴォー(フランス語: Art nouveau)は、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に開花した国際的な美術運動。「新しい芸術」を意味する。花や植物などの有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせによる従来の様式に囚われない装飾性や、鉄やガラスといった当時の新素材の利用などが特徴。分野としては建築、工芸品、グラフィックデザインなど多岐にわたった。(ウィキペディアより)

☆ キュビスム = キュビスム(仏: Cubisme; 英: Cubism「キュビスム、キュービスム」、立体派)は、20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始され、多くの追随者を生んだ現代美術の大きな動向である。それまでの具象絵画が一つの視点に基づいて描かれていたのに対し、いろいろな角度から見た物の形を一つの画面に収めた。(ウィキペディアより)

☆ キュビスム建築 = 西洋の建築様式で、バロックやルネッサンスなどの名前を聞いたことがあっても、キュビズム様式というのはなかなか耳馴れないものです。それもそのはず、キュビズム様式の建物は、プラハ以外ではまず見ることのできないものだからです。そんな大変珍しいキュビズム建築として初めて建てられた「黒い聖母の家」。建物丸ごと細部まで大変興味深いこの「黒い聖母の家」をぜひ、プラハにて実際にご覧ください!(LINEトラベルHPより)

☆ チェコ・キュビスム = 「幾何学的な形に単純化した独自の様式」(京都国立近代美術館リリース資料より)

☆ アール・デコ = アール・デコ(仏: Art Déco)は、一般にアール・ヌーヴォーの時代に続き、ヨーロッパおよびアメリカ合衆国(ニューヨーク)を中心に1910年代半ばから1930年代にかけて流行、発展した装飾の一傾向。原義は装飾美術。幾何学図形をモチーフにした記号的表現や、原色による対比表現などの特徴を持つが、その装飾の度合いや様式は多様である。(ウィキペディアより)


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