preview「蒔絵の時代 ー高台寺蒔絵と名工の誕生ー」(7/17-8/22) (MIHO MUSEUM)

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2021年夏季特別展
「蒔絵の時代―高台寺蒔絵と名工の誕生―」

2021年(令和3年)7月17日(土)~8月22日(日)
MIHO MUSEUM


熊倉功夫館長 (内覧会での挨拶  要旨)

「昨年は大変厳しい一年だったが、ようやく今回、各美術館などの協力を得て、久しぶりに本来の展覧会を開催できることになった」

「『蒔絵まきえ』は日本の代表的な美術品の一つ。今も海外の美術館や博物館に蒔絵は大変な数が所蔵されている」

「近代最大のコレクターの一人といわれる益田鈍翁(三井物産)が、日本美術に目覚めるきっかけともなったのが『蒔絵』だ。海外の展覧会へ出品する日本の作品を選んでいるとき、硯箱などの『蒔絵』に出会いその美しさに触れ、以来、稀有なコレクターとなり近代最大のコレクションを作ることになったのだと思う」

「『蒔絵』は日本の誇るべき美術工芸品。特に安土桃山時代。巨大な城郭建築が作られ、それに合わせて襖絵や屏風絵など大画面の絵が描かれるようになった。従来にない空間を持つ美の世界が生まれてきた。そして、そういう大空間にも負けないような工芸品が生まれてきた。それが高台寺蒔絵ではないかと思う」

「北政所、ねねの装飾品の殆どすべてが蒔絵。黒地の漆器に金彩、銀彩などを施す、豪華絢爛な世界を作った。高台寺蒔絵は桃山時代の日本の工芸美術品のなかで一つのピークを築いた」

「今回はぜひともご紹介したい作品が数多くある。日本が世界に誇る『蒔絵』の世界を是非ご覧いただきたい」


桑原康郎学芸員 (展覧会の概要、代表作品解説  要旨)

「今回の『蒔絵の時代』展は、皆さんの『蒔絵』に対する見方が変わるかも知れないというほどの素晴らしい作品が集まっている」

「本展では、安土桃山時代から江戸時代中期の蒔絵を中心に展示している」

「この時代の蒔絵には、蒔絵師と蒔絵屋という2つの流れがあるように考えられる。伝統的な蒔絵師は将軍家や大名の調度品などを作り、蒔絵屋は『嵯峨なつめ』など主に町衆などへの道具類を作っていたようだ」

「本展覧会はこの2つの流れ、蒔絵師と蒔絵屋が競演する高台寺蒔絵から始まる」

「将軍家、前田家、五十嵐家などから、これだけの作品が集まるのは非常にまれなこと」

「町衆が使っていた嵯峨棗は今でも人気がある」

「17~18世紀には、蒔絵屋の蒔絵技術が発展し、その後、名人名工が次々に生まれてくる。1650年頃には、幸阿弥家以外にも古満、梶川などが将軍家お抱えの蒔絵師として記録されている」
「蒔絵業界が成熟し、蒔絵に専念できる環境が整い、名人名工が生まれ百花繚乱の時代へと入っていった」

「2019年にMIHO MUSEUMで開催した『謎の蒔絵師 永田友治ゆうじ ―尾形光琳の後継者を名乗った男―』展(永田友治の「友」は右肩に丶がある)では永田友治作品70件程を紹介したが、本展ではその後に見つかった初公開作品も含め永田友治作品12点も展示している」

本阿弥光悦の蒔絵箱、紫宸殿蒔絵硯箱、耀変天目茶碗とその内箱、秀吉が使ったという風呂桶、ペアで残っている枝垂れ桜の蒔絵徳利などなど。

『蒔絵の時代』展では、秀吉やねねにまつわる高台寺蒔絵はじめ、嵯峨棗などの茶道具、そして香道具の数々、調度品、硯箱など、蒔絵の逸品111点が期間中に展示される。


(picture)


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